皆さんはオーダー購入して、また大がかりなリペアしてすぐ鳴るギターを期待されると思います。
しかしアコースティックギターというのは、当方で10年以上乾燥している材料でもすぐになるわけではありません。
ましてや単純に塗装が薄いからすぐに鳴るというわけでもありません。

ではどれくらいの年月をたてば鳴ってくるのか、手元にあるサンプルやお客様のライブを見に行ったときの感想も踏まえてかんがえていきます。

 

ギターの構造上のことだと思うのですけれどもね。
極論すると良い・悪いという問題ではなくて
ブレーシングと材質によって鳴り方・経年変化は変わってくると
言うことです。
ユーザーと製作者とのギャップがあり、近年の風潮では
買った人はスグに鳴ってくれないと・・・と言う人が多いようです。
クラフトマンとしてはギターは育てるものだから、
弾き手の使い方が反映されるものだからと言う事で製作しています。
一例を挙げるとブレーシングでスキャロップ構造だと
比較的早く共鳴するようになっていますが耐久性・堅牢さに欠る。
と言うこともあります。
ノンスキャロップだと頑丈で長く愛し続けられるように堅牢に
出来ていますが箱鳴り感は初めの内は少ないですね。
あくまで一般論としてですが、
これはGEN工房に限ったことではありませんし好みの問題でもあります。
MartinのDタイプなども初めの内は鳴りは余り良くありませんし
ハッキリと鳴るようになってきたなと体感はしづらいですね。
何時のマニやら良くなっていたと気付くと言った感じです。
こればかりは試奏した段階では分かりませんのでムズカイシイですが
一番大切なのは @「ギターを愛してやること」
A「兎に角、良く引き込んでやること」ですね。
モット大切なのは「自分の感性を大切にする。」ということですね。
他人が言うことを鵜呑みにすると@Aは出来なくなります。

もちろん上記の一般論や考えには科学的、木工学的な裏付けもあります。
木材は乾いてないと鳴りません。含水率というものがありまして、
それで最終的に木に残っている水分をはかりますが、
GENでは最低10年は自然乾燥させますし、GEN工房でも100年ほど乾燥している
材料もストックしています。

100年乾燥していれば、鳴ってくるまでの時間は早いですし、たとえばですが
3〜4年しか乾燥してないものは音の変化に5年はかかるでしょう。

これはサンプルで作ったギターが自分の事務所においてありますが、
昔できあがった時の音とは確実に違います。お客さんのライブを見に行っても
たとえば「柔らかい感じの音がいいなあ」と、完成したとき思ったのですが
今では音の立ち上がりが早く、フィンガーで弾くとしなやかに、
ピックで弾くと倍音もよく鳴りました。

これは上記の一般論的なものとも、また鳴ってくるまでの年月も関係してますが
よく演奏されたギターはその人の音になる、鳴るまで時間が多少かかっても
それは全く構造上や木材の乾燥(できあがったギターもどんどん乾燥していきます)の問題です。

一般論として、ここら辺の情報を知っていれば、たとえばオーダーメイドされた場合
弾き込んで時間がたてばどんどん鳴ってくるということですね。

個人製作家さんのものがYAHOOオークションなどに出てると、そういった面では残念な気持ちもします。

ここで一言。

楽器と人生をともに生きると人も楽器も同じくいい味が出てくるようになる